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【エンディングノート】で医療の希望を具体的に書こう【終活初めの一歩⑧】

【遺言相続初めの一歩⑦】ではエンディングノートで財産の整理・整頓を行う必要性、また具体的な財産の種類について、そして財産の整理・整頓を行うことが、生前のマネープラン、または死後の相続についてとても役に立つという話をさせていただきました。自分の現時点でのプラスの財産、マイナスの財産を書き出し整理することで、正しく現状を把握することは、今を生きる上でも必要な資産額などを計算する上でも有益です。

今回はエンディングノートで医療の希望を具体的に書くことの意義と必要性についてお伝えしていきたいと思います。

 

 

終末期の医療について、エンディングノートで希望を伝える

 

  • 告知と余命宣告について
  • 緩和ケアについて
  • 延命治療と尊厳死について

 

それぞれ一つずつみていきたいと思います。

 

 

告知と余命宣告について

 

現在の日進月歩の医療の進歩により、以前では失われた命も現在の医療で救う事ができるようになりました。ひと昔前であれば「がん」は不治の病と恐れられていましたが、現代では日本人のおよそ半数が生涯の中で診断される確率があるとされ、治療を受ければ健康を取り戻す人も増えてきました。そのため以前は「がん」という病名を告知しないケースもありましたが、今では告知が進み、そのうえで病気と闘う人も増えてきています。しかし、もし自分が回復不能の重大な病気にかかったら、余命告知を受け入れて終末期を過ごしたいですか?それとも知らないままで過ごしたいですか?

自分の命の終わりの期限が明確となった際に、誰とどこで、どのように過ごしたいでしょうか。

ご家族にこれらの判断を委ねるのは、委ねられたご家族の精神的負担も大きくなります。まずは時間をかけて自分で考えてみて、答えが出た方はエンディングノートに書いてみてはいかがでしょうか。

 

 

緩和ケアについて

 

緩和ケアとは、がんなどの患者とその家族に対して、できるだけ心身の苦痛を予防し、やわらげることで、生活の質を改善するケアのことです。

以前緩和ケアは、最後の手段と考えられていましたが、現在では治療と並行して緩和ケアを行うケースもあります。

がんなどの病気になったとき、早くから緩和ケアを受けたい場合は、医師と相談することが大切です。

 

 

延命治療と尊厳死について

 

延命治療とは、回復の見込みがなく明らかに死が間近に迫っていても、人工呼吸器や心肺蘇生装置などを装着して、患者の死期を引き延ばすこと(延命)を重視した治療のことです。延命治療には点滴や胃ろうなど栄養補給を行うことも含みます。

平成29年版高齢社会白書によると、日本では高齢者の9割が延命治療を受けたくないと考えているようです。

一方で延命治療を施さないで、人としての尊厳を保ったまま死を迎えることを「尊厳死」と言います。もし延命治療を受けたくない場合は、自分でその意思表示を行う必要があります。エンディングノートに治療の希望を書くことで、医師や代理人も医療上の判断がしやすくなります。

また、エンディングノートに書いておくことに加えて、公証役場で尊厳死宣言公正証書を作成することもできます。行政書士に依頼して、尊厳死宣言書を作成してもらうことも可能です。

 

 

今回は、「終末医療の希望をエンディングノートに書こう」という内容でお伝えしてきましたが、今回のテーマはすぐに答えがでるものではなく、自分の年齢によっても、持病の有無などによっても向き合い方が異なる難しいテーマかとも思います。

重いテーマではありますが、いざという時に、自分はどうしたいのか。どこで誰と過ごしたいのか。ご自身に問いかけてみてはいかがでしょうか。

終活に関するセミナーなども開催しております。お困りごとがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

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