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1.202025
ドラマ「妻、小学生になる」から大事な人を失う悲しみと生まれ変わりについて考えてみよう【話題の映画・ドラマ・アニメから考えるブログ37】

ドラマ「妻、小学生になる」から大事な人を失う悲しみと生まれ変わりについて考えてみよう【話題の映画・ドラマ・アニメから考えるブログ37】
- ドラマ「妻、小学生になる」のドラマ概要とあらすじについて
- あなたは生まれ変わりを信じますか
- 大切な人を失うことが遺された人にどれだけ影響を与えるかみてみよう
- 新島家が妻の死に向き合い、悲しみを受け入れていくプロセスをみていきましょう
それぞれ一つずつみていきたいと思います。
ドラマ「妻、小学生になる」のドラマ概要とあらすじについて
ドラマ「妻、小学生になる」は、村田椰融による日本の漫画作品です。『週刊漫画TIMES』(芳文社)にて、2018年5月11・18日合併号に読み切りが掲載された後、2022年12月16日号まで不定期で連載されました。TBSテレビにてテレビドラマ化され、2022年1月21日から3月25日まで放送され、現在はアニメ化され、昨年テレビ放映されました。(Wikipediaから一部そのまま抜粋)TBSテレビでドラマ化された際には、主人公の新島圭介には堤真一、圭介の妻で10年前に他界した妻、新島貴恵には石田ゆり子、圭介と貴恵の一人娘、新島麻衣には蒔田彩珠、また貴恵の生まれ変わりで小学校4年生の白石万理華には毎田暖乃、万理華の母の白石千嘉には吉田羊が配されました。
新島圭介は10年前に愛妻の貴恵を交通事故で亡くし、妻を失った悲しみから立ち直ることができず、娘の麻衣と共に、生きる希望も意味も見いだせず、ゾンビのような生活を送っていました。(ドラマの中のセリフから)ある日小学校4年生の白石万理華が、10年前に事故死した貴恵の生まれ変わりだと家に勝手に上がり込んできます。貴恵を深く愛する圭介も麻衣も、当初はありえもしない話で貴恵を冒涜する行為だと強く万理華を非難し拒絶しますが、万理華が圭介に作ったお弁当が、初めて貴恵が圭介に作ったおかずで同一の味がすること、二人しか知らない思い出話が共有できたことから、圭介と麻衣は万理華が貴恵の生まれ変わりであることを確信します。二人の生活に急に色彩が戻り、生活は活気づき二人は生気を取り戻します。貴恵も10年ぶりの再会を喜びますが、現在は白石万理華として、母親白石千嘉と二人暮らしです。自分は貴恵の生まれ変わりだと信じる万理華でしたが、ある時、自分は生まれ変わりではなく、母親に「消えて」と言われ生きる力をなくしている万理華の身体に偶然入ってしまい、万理華の身体に憑依していることに気が付き、貴恵は万理華の人生を奪っている事を知り、再び圭介と麻衣の前から消えてしまいます。貴恵と二度目の別れを経験した圭介と麻衣は別れを受け止められず、再び悲しみの中で生活することになりますが、圭介が、麻衣に悲しみを乗り越えて前に進むことが貴恵が望む自分たちの姿だと訴えかけます。そして貴恵が死んでから10年間、自分の悲しみに麻衣を巻き込んでしまい、時間を費やしてしまったことを詫び、親子二人で前を向いていこうと決めた次の日に再びの奇跡が起こります。万理華が再度身体に貴恵を宿し、圭介と貴恵の結婚記念日を三人で幸せに過ごし、貴恵は無事成仏します。残された圭介と麻衣は貴恵の思い出と共に明るく生きていくことを誓います。育児放棄をした自分の母親を嫌悪し軽蔑する千嘉、しかし自分がされたことと同じことを万理華に繰り返ししてしまいます。そんな千嘉と万理華の再生の物語でもあります。万理華が貴恵の魂を宿していると知った後の千嘉と貴恵の関係性など、物語は貴恵の生まれ変わりだけでなく、たくさんの人間関係が物語に奥行きを持たせています。主演の圭介、貴恵がはまり役で中身が貴恵の白石万理華役の毎田暖乃が好演しています。本当に石田ゆり子の貴恵と毎田暖乃の貴恵がリンクし、小学生の妻を溺愛する堤真一との掛け合いも、違和感なく不思議な統一感があります。
大事な人を失ったことがある人なら誰もが、もう一度だけ会いたい、声が聴きたいと思うでしょう。そんなファンタジーの要素もありながら、深く長く続いていた喪失の悲しみから、新たに一歩踏み出す家族の再生物語でもあります。愛情いっぱいのユーモアのある良作です。アニメ版も近く観てみたいと思います。
(出所、参考)Wikipedia、TBSテレビ番組公式HP
あなたは生まれ変わりを信じますか
ドラマの中で、万理華は肉体は小学生だけれど、精神(魂)は貴恵であり、貴恵の生まれ変わりだと圭介や麻衣に伝え、圭介と麻衣もその言葉を信じます。生まれ変わりとは、死んだ者が同種の別の者または異種の姿になって再び生まれることを意味します。
仏教用語では「輪廻転生」と呼ばれ、人が生まれ変わり、死に変わりし続けることを指します。「輪廻」は車輪がぐるぐると回転し続けるように、人が何度も生死を繰り返すことを意味し、「転生」は生まれ変わることです。
輪廻転生には、六道と呼ばれる6つの世界があり、私たちが今生きている世界は、人間界と呼ばれています。仏教における輪廻転生・六道輪廻は、悟りを開けずに六道の中で過ごすことを意味します
また、日本でも生まれ変わった概念は親しまれており、民間伝承や神道の考え方、さらには現代のスピリチュアルな解釈においても「前世」の概念として語られることがあります。
少し古いデータですが、NHK放送文化研究所が2009年5月「放送研究と調査」で「死後の世界」、「輪廻転生(生まれ変わり)」などの“宗教的なもの”があると思うかを尋ねたところ、「ある」という人が4割程度を占めました。日本人にとっては生まれ変わりというのは、抵抗が少なく馴染み深いものであると言えるのではないでしょうか。
(出所)NHK放送文化研究所が2009年5月「放送研究と調査」
大切な人を失うことが遺された人にどれだけ影響を与えるかみてみよう
圭介は大変な愛妻家で、亡くなって10年が経っても妻貴恵を今でも深く愛しているのはドラマの随所でみてとれます。小学生の10歳の妻に、『18歳になったら結婚しよう』と再度プロポーズします。そのような固い絆で結ばれた夫婦のどちらかが突然の不慮の事故で亡くなってしまったら、どれだけ深く傷つくのか、心中を慮ることしかできませんが、とても衝撃的な出来事なのではないでしょうか。病気で余命宣告を受けることも家族としては本当に辛い出来事だと思いますが、しかしお別れするまでに、少し時間がある、お別れの準備ができるのは、旅立つ側も、遺される側もある程度の気持ちを整理する時間がとれます。しかし、ある日突然日常から大切な人が居なくなってしまうのは耐え難い苦痛でしょう。
圭介も妻貴恵が事故死してからの10年間は無気力に、ただただ単調な生活を送る毎日でした。食事はお弁当かカップラーメン、庭の手入れもせず、全くの放置です。仕事もやる気を失ってしまいました。娘の麻衣も同じです。大事な家族を失い、生きる目的を失ってしまいました。
内閣府が行った「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和5年) 調査結果のポイント」では、「現在の孤独感に影響を与えたと思う出来事(複数回答)」の孤独を感じている人の23.3%が「家族との死別」と回答しています。家族との死別とは、遺された家族に大きな影響を与えていることがわかると思います。
(出所)「孤独・孤立の実態把握に関する全国調査(令和5年) 調査結果のポイント」内閣府
新島家が妻の死に向き合い、悲しみを受け入れていくプロセスをみていきましょう
圭介と麻衣は妻の貴恵と二度の辛い別れを経験します。妻が小学生の姿で二人の元に戻ってきてからは、二人は生きる力を取り戻します。しかし小学生の姿をした妻が自分が生まれ変わりではなく、万理華に憑依していた事実に気が付き、万理華に身体を返すために消えてしまいます。二人は二度目の喪失に大きなショックを受け、特に娘の麻衣は「生きる意味がない」と食事も食べられなくなります。
しかし、そこで圭介は妻のいない世界でも二人で生きていこうと麻衣に言葉を届けます。この圭介と麻衣が妻の死を受け入れ、新しい世界に適応していこうとする姿は、ウォーデンの悲哀の 4 つの課題を乗り越えていく過程とも一致します。
二度目の別れは耐え難かったもしれませんが、しかし、突然居なくなってしまった妻が戻ってきて、家族三人で数か月を過ごせたことが、気が付かないうちに、圭介が妻の死を受け入れられる準備ができたのかもしれません。そして貴恵も二人に会え一緒に過ごすことができ、成仏できたのではないでしょうか。
(出所)厚生労働省 令和3年度子ども・子育て支援推進調査研究事業 「子どもを亡くした家族へのグリーフケアに関する調査研究」
このドラマは成仏することの大切さを教えてくれたドラマでもあります。
誰もが、自分の大切な人と突然会えなくなってしまう可能性を持っています。だからこそ、後回しにせず、自分の大切な人には、自分の思いは常に率直に伝えておきたいと思いました。
あたなの大切な人は誰ですか。
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