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【エンディングノート】で自分のお墓について考えてみよう。【終活初めの一歩⑪】

【終活初めの一歩⑩】ではエンディングノートで自分の葬儀について考えてみようというテーマでお話しました。葬儀をめぐる時代的な変化とは、葬儀の種類、葬儀費用についてお伝えしました。葬儀は時代の変化を受け、大きく変化しつつあります。共同体で行ってきた葬儀から葬儀会社への委任。また葬儀の種類も従来の葬儀から自由葬、家族葬など小規模な葬儀が増えてきました。また実際葬儀にかかる費用は平均費用が100万を超えていますがそれ以上に個人差も大きいです。今後はますます時代の変化を受けて葬儀の形態が異なっていく可能性もあります。

今回は、エンディングノートで自分のお墓について考えてみようをテーマにお伝えしていきたいと思います。

 

 

エンディングノートで自分のお墓について考えてみよう

 

  • お墓の役割
  • 現在のお墓事情

 

それぞれ一つずつみていきたいと思います。

 

 

お墓の役割

 

 

①納骨場所

多くの人にとってお墓には遺骨の収集場所としての役割があります。日本では一般的に人が亡くなったら火葬して遺骨をお墓に納めて供養すると考えられているので、お墓を終の棲家と感じる人も多いようです。

 

 

②亡くなった人をしのぶ場所として

自分の大切な人や身近な人が亡くなった際に、故人をしのぶ場所がある、というのは残された側にとって大切なことです。日本では仏壇が自宅にあっても、お盆やお彼岸にはお墓参りをし、墓石に向かって故人と対話をする人もいます。お墓は死者に近づける場所であり、亡くなった人をしのぶ場所と今でも考えられています。

 

 

③自分や家族の生きた証として

人は亡くなると、時間が経つとともに、その人の事は徐々に記憶から遠のいてしまうものです。そこで自分や家族が生存していたという証を何かの形で残したい、自分の生きてきた証として生前にお墓を立てる人もいます。

 

 

以上のように、お墓の意味や役割は人によって捉え方も考え方も異なる可能性があります。家族や親族内でも異なる可能性があります。お墓について考えるとき、自分や家族がどんな風に捉えているか、話し合ってみるのも良いでしょう。

 

 

 

 現在のお墓事情

 

 

現在は伝統的な「先祖祭祀」から「個人祭祀」へ変化を遂げていると考えられます。

 

①寺院墓地

寺院境内で運営・管理している墓地の事。寺院墓地にお墓を持つには、その寺院の檀家になる必要があります。

 

 

②霊園墓地

公営と民営があり、公営は比較的安価ですが、数に限りがあります。宗派は問わないところがほとんどです。

 

 

③永代供養墓

お墓の継承者がいなくても、寺院や霊園が永代にわたる供養・管理を約束してくれるお墓のことで、通常は生前の申し込みも可能です。一般的には他の人と一緒の墓、あるいは同じ納骨堂に納骨されることから「合祀墓」「合同墓」「合葬墓」「共同墓」とも呼ばれます。

 

 

④納骨堂

遺骨を収蔵する施設の事です。かつては、お墓を立てるまでの間、一時的に遺骨を納める意味合いが強かったようですが、現在は永代にわたる供養を前提とした墓所としての需要も高まっています。

ロッカー式、仏壇式、自動搬送式などがあります。

 

 

⑤散骨

遺骨を自然に還す、「散骨葬」が増加しています。散骨とは亡くなれた方の遺骨をお墓に納めず、海や山などへまくこと。海や川、山中や野山、空や宇宙などへ散骨するなど多様化しています。

 

 

以前は寺院墓地が主流でしたが、お墓は子孫に「承継」されるものから、「一代限り」の自然葬や、子孫に「承継」を依頼しない生前の「永代供養」が徐々に増えてきています。核家族化が進み、日本の急激な家族形態の変化が背景にあると考えられます。

またお墓や、仏壇・位牌、家系図は民法で「祭祀に関わる権利」の財産と定義されております。

 

民法第897条「祭祀に関する権利の承継」

1 「系譜、祭具及び墳墓の所有権は、前条の規定にかかわらず、慣習に従って祖先の祭祀を主宰すべき者が承継する。ただし、被相続人の指定に従って祖先の祭祀を主宰すべき者があるときは、その者が承継する。

2 前項本文の場合において慣習が明らかでないときは、同項の権利を承継すべき者は、家庭裁判所が定める。」

 

そのため、お墓というのは個人の遺骨を納める場所、故人をしのぶ場所でもありますが民法897条で定義されている「祭祀に関する権利の承継」の対象でもあります。

相続財産ではありませんが、地方などの地縁血縁の共同体の紐帯が強い地域では、とても重要な価値と意味を持つ対象でもあります。

以上のような歴史的背景も含め、まずはお墓について、家族や親戚など、関わりのある人とそれぞれの考えを話すことから始めてみてはいかがでしょうか。

終活のセミナーなども開催しております。お困りごとがありましたら、お気軽にお問い合わせください。

 

 

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