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2070年 日本の総人口が現在の約7割に?【気になる記事ブログ⑧】

2070年 日本の総人口が現在の約7割に?【データで深掘り】 NHKWEBニュースの記事から考えてみよう【気になる記事ブログ⑧】

 

今回は記事の中で国立社会保障・人口問題研究所が令和2(2020)年国勢調査の確定数を出発点とする新たな全国将来人口推計の推計結果を時系列でまとめた記事に焦点をあてて考えてみたいと思います。

 

  • 2067年(2063年) 総人口が9000万人を下回る
  • 2043年(2042年・3935万人)に65歳以上の「高齢者の人口」が約3953万人でピークを迎える
  • 2031年(2030年) 総人口の平均年齢が50歳を超える
  • 2067年(2063年に50万人) 100歳以上の人口が50万人に達し出生数を上回る

 

それぞれ一つずつみていきたいと思います。

 

 

2067年(2063年) 総人口が9000万人を下回る

 

日本の総人口は 2008年 に1億2,808万人でピークを迎え、約60年後の2067年(2063年) 総人口が9000万人を下回ると予測されています。ピーク時の人口から3割減った9000万弱というのが2067年の日本の人口になりそうです。人口の3割減はまさに少子高齢化社会でこれから数十年にわたり多死社会が到来するためです。出生数より死亡する人の人数が多いため、そのためピーク人口の7割が2067年の総人口と予測されています。またこの人口統計については未来予測の誤差がほとんどないことで知られています。

人口ピラミッドの構図が2020年と2070年では形状が異なるのがわかります。

(出典)国立社会保障・人口問題研究所 日本の将来推計人口(令和5年推計)

 

 

2043年(2042年・3935万人)に65歳以上の「高齢者の人口」が約3953万人でピークを迎える

 

65歳以上の高齢者の人口がピークになるのは、今から20年後の2043年と予測されています。2025年問題では団塊の世代と呼ばれている第一次ベビーブームの方々が全員75歳、後期高齢者となり、超高齢化社会が訪れる中で社会保障制度などの切迫が見込まれる問題を指しますが、2043年には団塊の世代の方々が全員93歳以上になり、また1971年から1974年の第二次ベビーブームで生まれた団塊ジュニアと呼ばれる世代が全員69歳以上の高齢者となり、日本の高齢者の数が最大化になります。65 歳人口の総人口に占める割合(65 歳以上人口割合)は、令和2(2020)年現在の 28.6%、すなわち 3.5 人に 1 人が 65 歳以上から、2038 年に 33.9%で3人に1人の水準に達し、2070 年には 38.7%、すなわち 2.6 人に1人が 65 歳以上となる(引用)国立社会保障・人口問題研究所 日本の将来推計人口(令和5年推計)2070年には人口の4割が65歳以上の高齢者となる予測です。

 

 

2031年(2030年) 総人口の平均年齢が50歳を超える

 

日本の人口構成の平均年齢ですが、平均年齢が1965年時点では29.9歳であったものが、1990年には37.2歳を経て、2020年には47.4歳まで上昇しています。(引用)ニッセイ基礎研究所の人口構成からみる社会の変化(1)今回の推計では2031年には日本の総人口の平均年齢がいよいよ50歳を超える予測値となっています。

総務省統計局では労働力調査では15歳から64歳を労働力人口と定義していましたが、平成30年(2018年)には現在の実態に合わせて労働力人口に20歳から69歳という年齢区分を追加しています。(引用)統計Today No.139

既に定年が55歳、60歳であった時期にイメージする50歳と現在の50歳では労働力市場における立場が大きく異なっています。

 

 

2067年(2063年に50万人) 100歳以上の人口が50万人に達し出生数を上回る

 

日本の人口が9000万人を下回ると予測される2067年は同時に100歳以上の人口が50万人に達し出生数を上回る年と推察されています。年少人口とも称される0~14 歳人口は、2021 年に 1,400 万人台へと減少しその後も減少が続き、2053 年には 1,000 万人を割り、2070 年には 797 万人の規模になるものと推計されます。生産年齢人口とも称される 15~64 歳人口は平成7(1995)年の国勢調査では 8,726 万人でピークに達したが、その後減少局面に入り、令和2(2020)年国勢調査によると 7,509 万人。将来の 15~64 歳人口は、2032 年、2043 年、2062 年にはそれぞれ 7,000 万人、6,000 万人、5,000 万人を割り、2070 年には 4,535 万人まで減少する。65歳以上の高齢者に関しては2070年には 3,367 万人となると予測されています。

今までは高齢者は現役世代に支えられるというイメージでしたが、2070年には高齢者が0~14歳までの年少者を支えていく必要が出てくるかもしれません。2070年まで47年。そう遠くない未来です。

(出典)国立社会保障・人口問題研究所 日本の将来推計人口(令和5年推計)

 

特に現時点で50歳前後の人たちは、人口動態が大きく変化する世代でもあり、社会的に求められていく役割も増えていく可能性があります。終活に関するイメージも「終わりを見据えた活動」から「人生の後半戦を自分らしく過ごすための活動」と認識をかえるタイミングにきているかもしれません。

 

 

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