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日本の総人口は1億2494万7千人で、前年同月に比べ▲55万6千人減少で過去最大の減少 【データから考えてみよう⑫】

日本の総人口は1億2494万7千人で、前年同月に比べ▲55万6千人減少で過去最大の減少  総務省統計局の人口推計(令和4年(2022年)10月確定値から考えてみよう【データから考えてみよう⑫】

 

  • いよいよ迎える少子化から多死社会へ
  • 65歳以上の高齢者の割合が過去最高の29%
  • 高齢期のコミュニティ作りが急務
  • エンディングノートを使って長く続く人生に備えてみる

 

それぞれ一つずつみていきたいと思います。

 

 

いよいよ迎える少子化から多死社会へ

 

昨日、総務省統計局から2022年10月1日の人口推計の確定値が発表され、日本の総人口は1億2494万7千人で、前年同月に比べ▲55万6千人減少で過去最大の減少幅であることが発表されました。また、厚生労働省は2023年2月28日、2022年の人口動態統計速報を発表し、それによると、2022年に生まれた赤ちゃんの出生数(外国人なども含む)は79万9,728人となり、前年と比べて4万3,169人(5.1%)減少しました。1899年の統計開始以降で初めて80万人を割り込み、7年連続で過去最少を更新しました。既に出生数より自然死の人数が上回っており、全体とみれば55万人の人口減少となっています。これから日本では多死社会を迎え、ピークは2040年代で年間169万人が亡くなると想定されています。(厚生労働省データ)

(出所)厚生労働省 令和2年版 厚生労働白書-令和時代の社会保障と働き方を考える-

 

 

65歳以上の高齢者の割合が過去最高の29%

 

高齢化の進行具合を示す言葉として、高齢化社会、高齢社会、超高齢社会という言葉があります。65歳以上の人口が、全人口に対して7%を超えると「高齢化社会」、14%を超えると「高齢社会」、21%を超えると「超高齢社会」と呼ばれます。(出所)公益社団法人長寿科学振興財団ホームページ。日本では2025年に65歳以上の人口が30%を超えると予測されており、2040年には、高齢者の人口の伸びは落ち着き、現役世代(担い手)が急減すると予測されており、少ない人手で日本経済や医療福祉現場を回す必要がでてきます。そのためにも高齢者の継続的な就業はこれから社会で一層求められていくと考えられます。

 

 

高齢期のコミュニティ作りが急務

 

平成30年度総務省の「情報通信白書」で少子高齢化社会の問題点を以下まとめられています。「少子高齢化の進展、生産年齢人口の減少により、国内需要の減少による経済規模の縮小、労働力不足、我が国の投資先としての魅力低下による国際競争力の低下、医療・介護費の増大など社会保障制度の給付と負担のバランスの崩壊、財政の危機、基礎的自治体の担い手の減少など様々な社会的・経済的な課題が深刻化することとなる。(一部略)社会面でも、少子高齢化に伴い社会構造が変化することから多様な課題が生じるが、独居世帯増や地域人 口の減少によりコミュニティ維持が困難になるなど、基本となる人と人との結びつきが希薄化することで、社会資本(ソーシャルキャピタル)の形成が困難となる可能性がある引用)情報通信白書

今の現役世代にはとても厳しい将来見通しです。しかしこれが統計学的には正確な未来予測だと考えるのであれば、社会的なつながりを保つためにも退職後も働いたり、ボランティアや趣味の回に所属し、国や自治体からのサポートを受け身で待つより、自分で主体的に周りに働きかけるなどの積極性が現実問題として必要になりそうです。

引用)情報通信白書

エンディングノートを使って長く続く人生に備えてみる

 

世の中は日々変化し続けています。特に昨今の世の中の変化はとても激しいものがあります。以前のエンディングノートの意義と言えば、家族に迷惑をかけないように事前に自分の情報を棚卸し、自身の「死」に備える、相続対策に近いものもありました。またエンディングノートを書くことで、今までの自分を振り返り、残りの人生をよりよい人生にするために積極的に人生を再定義するという意味もありました。しかしこの加速化する少子化、多死社会では、今の想定を超える未来になる可能性もあり、その一つが自分の想像以上に長く働く可能性です。そのためにもエンディングノートで終活に備えるだけでなく、長い後半戦の人生をどのように生きたいかを考えるツールとして活用てみてはいかがでしょうか。

 

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