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【8050問題】ひきこもり支援初のマニュアル化へ【気になる記事ブログ⑪】

ひきこもり支援、初のマニュアル 「8050問題」背景、共同通信のニュースの記事から考えてみよう【気になる記事ブログ⑪】

 

1991年(平成3年)3月から1993年(平成5年)10月までの景気後退期、いわゆるバブル崩壊から今年で30年を迎えます。またこの30年で日本の社会構造も産業構造も大きく変化しました。きっかけは個人差がありますが、ひきこもりの原因にはこのような社会変化による要因なども考えられます。現在ひきこもりの方は全国で146万人程いると言われています。

就職氷河期に該当する世代は、1970年(昭和45年)から1982年(昭和57年)生まれで2023年現在では、40代から50代前半となり、8050問題の世代と被ります。

 

  • ひきこもりの定義とは
  • 8050問題をご存じですか
  • もし家族や知り合いにひきもりの人がいたらどうしたらいい?
  • ひきこもり支援センターを知っていますか

 

それぞれ一つずつみていきたいと思います。

 

 

ひきこもりの定義とは

 

厚生労働省の定義では、ひきこもりは単一の疾患や障害の概念ではなく、「さまざまな要因によって社会的な参加の場面が狭まり、就労や就学などの自宅以外での生活の場が長期にわたって失われている状態」とされています。近年、ひきこもりの高齢化、長期化が鮮明になってきています。内閣府の調査によると、ひきこもりの数は15~39歳では推計54万1千人[1]、40~64歳では推計61万3千人おり、7割以上が男性で、ひきこもりの期間は7年以上が半数を占めています(引用)厚生労働省 e‐ヘルスネット

内閣府のこども・若者の意識と生活に関すひきこもり関する調査 (令和4年度)では、ひきこもり期間は「3~5年」が21%で最多です。また7年以上となる人が合計で約5割を占め、「30年以上」も6%もいることがわかりました。

ひきこもりとは、以前は若年層(34歳まで)がメイン層と考えられていましたが、実地調査では40~64歳の方が若年層より多いことがわかっています。

 

 

8050問題をご存じですか

 

8050問題(はちまるごーまるもんだい)は、長年引きこもる子供とそれを支える親の高齢化に伴い2010年代以降の日本に発生している高年齢者の引きこもりに関する社会問題であり、名付け親は大阪府豊中市社会福祉協議会所属のコミュニティ・ソーシャルワーカー勝部麗子です。

引きこもりの若者が存在していたがこれが長期化すれば親も高齢となり、収入に関してや介護に関してなどの問題が発生するようになります。これは80代の親と50代の子の親子関係での問題であることから「8050問題」と呼ばれるようになりました。該当している親子の親には収入がなくなっている状態であり、様々な理由から外部への相談も難しく、親子で社会から孤立した状態に陥っています。(引用)Wikipedia

要約すると、8050問題とは、ひきこもりの若者がそのまま中年になり、親の支えで生活を続けているうちに親も高齢となり、収入や介護などの問題で親子ともに生活が困難となる社会問題を指します。

 

 

もし家族や知り合いにひきもりの人がいたらどうしたらいい?

 

ひきこもりの問題は、長らく家族の問題と捉えられてきました。そのため家族内で解決することが先決であると考える人が多いかもしれません。またひきこもりになった原因も個人差もあり一概に大雑把に語ることが難しい繊細な問題です。またひきこもりの人は精神疾患を患っている可能性もあると言われています。ひきこもりの問題は家族の問題でもありますが、社会の問題でもあります。特に現在では8050問題と呼ばれ、社会問題として顕在化しています。そのため、ご家族や知り合いの中にひきこもりの方がいらっしゃった場合は、外部の専門家にまずは相談してみましょう。

 

 

ひきこもり支援センターを知っていますか

 

厚生労働省では、ひきこもり支援推進事業として、ひきこもりに特化した専門的な相談窓口として、都道府県及び指定都市に「ひきこもり地域支援センター」の整備を進めています。

ひきこもり地域支援センターでは、社会福祉士、精神保健福祉士、保健師、公認心理師、臨床心理士等の資格を有するひきこもり支援コーディネーターが、ひきこもりの状態にある方やその家族へ相談支援を行い、適切な支援に結びつけます。また、地域における関係機関とのネットワークの構築や、ひきこもり支援に係る情報の幅広い提供等、地域におけるひきこもり支援の拠点としての役割を担います(引用:厚生労働省ホームページより

各都道府県にひきこもり支援センターがありますので、支援センターに電話をするのは勇気が必要だと思いますが、まずは相談されてみてはいかがでしょうか。

また、ひきこもり支援に特化したポータルサイトもありますのでこちらも参考にしていただければと思います。

 

■ひきこもり地域支援センターの住所と連絡先 → こちら

■ひきこもりVOICE STATION → こちら

 

今回の作成予定マニュアルは、ひきこもりの当事者の方々に寄り添う支援が中心になるようです。社会構造が複雑化し、変化していく現代では、誰もがみんな思いがけない出来事に遭遇し、今までの歩みを寸断される可能性があります。そんな時はひとりで抱えず、家族で抱えず、社会的な支援窓口もありますので、勇気を出してつながってみてはいかがでしょうか。

 

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